NV窒化
NV窒化の
特性と原理
NV窒化の特性
NV窒化は…
適用鋼種は幅広く、
環境に優しく、
低コスト!
一般的な窒化方法との比較
窒化処理は、摺動する機械部品等の摩耗への耐性を高める金属表面処理技術です。
金属表面から窒素原子を進入させ、硬い層を造ることで金属を保護します。
以下3つの方法が代表的ですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
1.ガス窒化法
アンモニアガスを使用し、低コストで環境にやさしい。 ただし窒化処理できる鋼種が限られている。
2.塩浴窒化法
シアン化合物を使用。幅広い金属を窒化処理できるが、シアン系の薬品を使うので環境面で問題が出る可能性がある。
3.イオン窒化法
窒化ガスをイオン化して使用。 処理前の洗浄作業やセッティングに手間がかかり、生産性が低くコスト高になる。
そこで…
従来工法の欠点を全てカバーした
画期的な窒化量産プロセス
「NV窒化」を
独自開発
NV窒化
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適用鋼種が幅広い
-
環境へ配慮
-
量産性に優れ、内製化可能=コストを抑えることが可能
-
低温処理可能
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生産性が高い
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硬化深さの安定性に優れている
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化合物層制御自由自在
従来工法の欠点を全てカバーし、適用鋼種は幅広く、環境に優しく、低コストのプロセスを独自開発。
ガス活性化処理とガス窒化を組合せ、強力な窒化力と制御技術により、高性能な窒化層を実現します。
また、低温処理が可能で、様々な処理に対応できます。
窒化比較一覧
NV窒化の原理
NV窒化処理は、二つの処理を組み合わせた全く新しい窒化プロセスです。
NV窒化=ガス活性化処理(フッ化処理)+ガス窒化処理
ガス活性化処理(フッ化処理)とは?
NVプロセスの最も特徴的な工程、ガス活性化処理。この活性化処理によって、NV窒化の適用鋼種は幅広く、低温化処理が可能となります。
NV窒化工程
NV窒化の特長
NV窒化は、表面活性化処理(フッ化処理)と ガス窒化処理を組み合わせた独自の窒化プロセスです。
POINT.01適用可能鋼種が飛躍的に拡大します。
→ 炭素鋼~ニッケル基合金
POINT.02300℃後半での低温処理から600℃までの広い温度域での処理が実施でき、 お客様の製品仕様に応じたプロセスの選定が可能です。
◎低温窒化の効果
・低歪の実現、母材硬度低下の抑制、表面粗度増加の抑制 など
POINT.03低Nポテンシャルでの処理など、細かな雰囲気制御が可能です。
→化合物層厚さや窒化層硬度のコントロール、更には割れ・カケ抑制に効果的な化合物層レス窒化処理も可能です。
POINT.04例えば「鍛造金型向け」など、特定用途に対応するフレキシビリティに富んだ窒化層の設計が可能です。
→ 化合物層有無・表面硬度・断面硬度 など
NV処理条件は、顧客ニーズ(要求仕様、受注量など)に合わせて弊社技術スタッフが最適な処理条件を設計致します。
一度お問い合わせ下さい。専門スタッフが丁寧にお答え致します。
NV窒化の適用部材例

SPCC

SUS440C

SCM435

SUS304焼結材

ALLOY600
NV窒化の
性能と威力
幅広い適用鋼種
窒化性能比較(SUS316)
NV窒化処理断面写真
NV塩浴窒化処理断面写真
耐摩耗性試験結果比較の結果一覧
NV窒化は、各種材料について
耐摩耗性に優れる硬化層を与えます。
窒化性能比較(FCD600)
Heidon式摩耗試験痕
相手材 | SUS316ボール(φ10mm) |
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荷重 | 200gf |
摺動回数 | 21回 |
摺動速度 | 100mm/min |
潤滑剤 | なし |

上の写真は、窒化断面の組織写真を示します。下の写真は、摺動試験後の表面状態の拡大写真となります。
塩浴窒化処理にはボール摺動痕が確認されますが、NV窒化の表面には確認されておりません。
NV窒化は、ポロシティの小さい
極めて緻密且つ均一な化合物層が生成されます。
低温処理の性能
面荒れ、ゆがみ

低温窒化なら、窒化処理後の面荒れ、熱歪みを極小化できますので
精密部品・薄板製品等の量産窒化にも最適です。
窒化層の制御
窒化性能(硬度制御)
材質 SKD61


NV窒化は、
拡散層の硬さが制御可能です。
窒化性能(化合物層制御)
素材 | SKH51 |
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化合物層レスも可能です。
SKH51 化合物層無し(0μm)
SKH51 化合物層厚さ 2μm
素材 | SCM435 |
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化合物層の厚さ調整も自由自在です。
SCM435 化合物層厚さ 4μm
SCM435 化合物層厚さ 10μm
NV窒化は、硬化層を犠牲にすることなく、化合物層の厚さを制御可能です。